- HOME >
- 農業公社ってなあに? >
- 農地売買支援事業
農業公社ってなあに?~ 農地売買支援事業 ~
実施の原則
1.実施地域
- 農業振興地域の農用地区域内の農用地が対象となります。
2.売買価格
- 近原則として、認定農業者または認定就農者であって、取得後の経営面積が基準面積以上であり、取得する農用地を含め、おおむね1haの団地が形成される場合が要件となります。
3.農用地の売渡相手方の要件
- 農業振興地域の農用地区域内の農用地が対象となります。
4.事業活用のメリット
- 公社に農用地を売り渡した方に対し、譲渡金額800万円までは譲渡所得税の特別控除が適用されます。
- 公社から農用地を買い入れた方に対し、取得した農用地の評価が3分の2に軽減され、不動産取得税が減額されます。
- 所有権移転登記にかかる事務は公社と農業委員会で行い、費用も公社が負担します。
5.事業が活用されるケース
ケース1出し手農家と受け手農家のタイミングが不一致(ミス・マッチ)の場合
-
土地代金の入手を急ぐ出し手農家(そもそも農地を手放そうとする農家は、特別な事由(多くは負債の整理など)を抱え、売渡代金を早く手にしたい状況にある。)と営農計画に沿った買入れを望む受け手農家(特に、認定農業者のように経営改善計画を立てている農家は、その計画に沿って段階的に規模拡大、農業機械の拡充・整備等を考えている。)のタイミングにズレ(時間のミス・マッチ)がある場合、農家間の相対取引ではこの不一致を解決することができません。
具体的に図示すれば、農地取引きそのものについては双方の農家に問題はないものの、一日も早く土地代金が欲しい出し手農家と買い入れを希望する受け手農家との間で売買の時期について調整がつかない場合があります。このような場合、先ず、出し手農家から公社が買い入れ(例えば、X年1月)、受け手農家の希望するX年12月まで、公社が保有して売り渡すことにより問題を解決することができます。
ケース21人の受け手農家が複数の出し手農家から農地を取得する場合
-
農地の取引は、契約書の作成、登記手続きのほか、農地法による許可(又は、農用地利用集積計画の公告)などが必要なため、通常の不動産取引き以上に事務手続きに時間がかかります。特に、出し手農家が複数で受け手農家が1人の場合(人数のミス・マッチ)、受け手農家は買入れ資金の調達だけではなく取引きに伴う事務手続きに忙殺されることになります。
このような場合、公社が仲介し、複数の農家から農地を取得した後、その農地を一括して受け手農家に売り渡すことにより、受け手農家の事務手続きを大幅に軽減することができます。
ケース3一人の受け手農家では取得困難な大きな農地が処分される場合
-
ケース2とは逆に、経営規模の大きな農家が農地をまとめて売り渡す場合(売却による離農等)、1人の受け手農家では全ての農地を取得することができないことがあります。(面積のミス・マッチ)。このような場合、大きな農地をまず公社が取得した後に、規模拡大を志向する複数の農家に再配分することにより問題を解決することができます。
ケース4出し手農家、受け手農家双方が農地取引に心理的抵抗感を持つ場合
-
農地の取引きは、一般に集落の中又は市町村の中というように、比較的狭い地域の中で行われるため、お互いが顔見知りの場合が多いことがあります。知り合いであることが農地取引きにプラスに働くこともありますが、逆にマイナスに働く場合もあります。
マイナスに働く場合としては、例えば価格等の条件に異存はないものの、お金の話を直接、面と向かって行いたくないとか、契約後のトラブルが心配だが相手が顔見知りの場合、とても細やかな契約内容の確認を言い出せないとか、売りたい気持ちはあるけれども仲の良くないあの人にだけは売りたくない等多くのケースがあります。
このような出し手農家、受け手農家双方が農地取引きに対して心理的抵抗感や不安感を持っている場合、公社が仲介し、公的信用力を背景に双方に安心感を与えることで、こうした心理的抵抗感や不安感を解消することができます。具体的には、農地の引渡し後にトラブルが発生しても、公社が間に立ってくれるので安心であるとか、仲の悪いあの人に売るのではなく、公社に売るのだと自分に納得させることができる等の効果を与えることができます。